NHKスペシャル「シリーズ憲法」

umkaji2005-01-24


NHKの憲法第九条に関する特番を観た。驚いたのだが、NHKの調査によると第九条を変えることに賛成が39%、反対が39%で同率だった(どういう調査なのか詳しくは分からないが)。

調査の内容をみてみると、変更に賛成の人は、自衛隊の存在をはっきりと明記するべきというのが多かった。しかし自衛権は認められているので自衛軍としての自衛隊は今の憲法でも違憲ではない(そんなことで文句を言ってくる国はない)。それよりも第九条の第二項を変えて自衛隊を軍隊だと認めれば、たとえば今のイラクでも武力行使出来ることになってしまう。いま第九条をいじることは、アメリカの戦略にいいように使われるだけで、NOと言える最後の砦を無くしてしまうことになる。

加藤周一が出演していたのだが、「国際貢献で必要とされることの90%は医療など武力以外のものだ。」と言っていた。また、NGOの人が「海外でNGOの活動をしているときに日本の第九条があるから、中立性が保たれて、信頼されることが多い。」と言っていた。

最後に加藤周一が言っていたが、第二次大戦後のドイツと日本を比較して、ドイツはヨーロッパの周辺国との関係修復に成功した。日本は中国や韓国との関係修復に成功しているとは言えない。日本の安全は北東アジアの安全があって初めて保たれる。北東アジアの安全に第九条はプラスに働く。第九条を変えることはマイナスに働く、と。

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
http://www.houko.com/00/01/S21/000.HTM

http://www.doblog.com/weblog/myblog/1136/929938#929938
http://d.hatena.ne.jp/umkaji/20041214