郵政民営化
郵政民営化ってやっぱり必要なのかなぁと思う一方で、疑問に思うことも多い。日本はいちおう資本制なんだけど、共産主義的な部分がある。それが郵貯・簡保なんだと思う。それを市場主義経済でやろう、というのが今回の郵政民営化なのだろう。
確かに郵貯・簡保は世界的にみても特異なものかもしれない。それをグローバル(アメリカ)・スタンダードにしよう、と。だけど、それが本当にいいことなんだろうか?ハゲタカ・ファンドが跋扈するアメリカのような市場主義万能経済がいい社会なのだろうか。貧富の格差が大きく、低所得者は口座も持てない、保険にも入れない。それが本当にいい社会なのだろうか。
財政投融資のような不透明な資金の流れを断ち切る、これに異論はないですね。しかし、未来に繋がる投資の仕方もあるだろう。特定郵便局の既得権益をなくす、こういうのはやればいいと思う。これらは民営化しなくても出来ることです。本当に改革をするなら、政官財の癒着である、天下りを禁止したり、企業団体献金を廃止したりするべきだと思う。
民営化するとバラ色みたいにいうけど、本当にそうなのだろうか。かつて、民間の銀行はバブルで踊ったわけじゃないですか。それが莫大な不良債権を生み、不景気を生み、今も引きずっている。民間に任せるというのはこういうことです。郵貯はその点では無傷ですよ。民間に郵貯の資金が流れて活性化するというけど、今でも民間の資金は余っているという。本当に活性化するのはウォール街の方だろう。
確かに競争というのはいいサービスを生み、いい製品を生む。しかしそれは今の日本にも十分にあると思う。郵便局のサービスが嫌なら銀行を使えばいいし、クロネコを使えばいい。そういう選択の自由はある。
小泉の改革で景気が良くなったというけど、どれぐらいの人々が自殺してるんですか。そういうことは一顧だにされない。共産主義的な、あるいは互助的な部分というのは、残しておいた方がいいのではないだろうか。早晩、市場主義万能経済が破綻したときに、日本の互助的なシステムがあって助かった、あるいは先取りしていた、ということになるのではないだろうか。
http://blog.goo.ne.jp/toriya_2005/e/68cb51b88386107520afb58104586080
『郵便局は地方に売ってくれないか』
http://www.kiyomi.gr.jp/essay/archives/000544.html
『辻元清美のつじともWEB』
http://www.asyura2.com/0505/senkyo11/msg/1139.html
ユダエモン