「改革見直せ」過半数 75%が格差拡大を実感

 共同通信社ライブドア前社長の堀江貴文容疑者逮捕を受けて26、27日に実施した全国緊急電話世論調査によると、市場原理導入や規制緩和など小泉内閣が推し進めてきた構造改革について「見直すべきだ」との声が50・6%と過半数を占めた。また「勝ち組」「負け組」に象徴される経済的格差について75・0%が「広がっている」と回答、「格差社会」の進行が浮き彫りになった。 『東京新聞』

これが実感でしょうね。


いっぽう自民党の与謝野担当相は、小泉改革と格差拡大は関係ないと言っている。

>与謝野担当相は、格差が拡大しているとの指摘に対し「(所得分配の不平等度を示す)ジニ係数をみると、若干上がっていることは事実だが、小泉政権のもとでの改革とその問題とは、直接、実は関係はないと思っている」と語った。

 格差拡大の要因としては「むしろ経済の動向、とくに大変不振を極めた日本経済が雇用、雇用形態を通じて格差拡大をもたらしたと解釈している」と指摘。ただ、今後は「経済も明るさが見え出した。たとえば非正規雇用という雇用形態が少しずつ解消されていることは、(格差)問題を解消させる方向に働くと考えている」と語った。 『asahi.com』

与謝野担当相が指摘しているように、非正規雇用などの雇用形態の変化が格差を生み出していると思う。与謝野担当相は景気が回復すれば非正規雇用が減っていくと言っているけど、いちど旨みをしめた企業がどこまで変わっていくのか疑問があるなぁ。


『私的スクラップ帳』によると、

経済協力開発機構OECD)が2005年2月に公表した「OECD諸国における所得分配と貧困(OECD ワーキング・レポート22)」によれば、日本の所得格差指数(ジニ係数)はOECD25カ国(含むメキシコ、トルコ、ギリシャ)のうち第10位(そのうち先進国で日本よりジニ係数が高いのはアメリカ、イギリスなどの数カ国にすぎない)、貧困率の高さは第5位と、どちらも高位のグループに属している(OECD Social, Employment and Migration Working Papers)。さらにジニ係数については、日本は90年代以降は一貫して増加している(つまり徐々に経済格差が拡大している)のである。

貧困率の高さは第5位って。75%もの人が格差拡大を実感しているというのに、小泉改革とは関係ないなんて言ってる場合なんですかね?



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